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『ファンタスティック・プラネット』独創的なSFアニメ

監督:ルネ・ラルー 原作:ステファン・ウル 美術:ローラン・トポール 仏・チェコスロバキア 1973年 不思議な世界観が気持ち悪くも魅力的な映画。不気味でシュールな設定、それに形を与えた美術、奇妙でありながら現実的な物語、とにかく何もかもが独創的だ。 映画を見始めるとまず、ペン画のようなタッチを残した手描きの絵がそのまま動くのに驚かされる。どの作品を見ても質感が一様な日本やアメリカのアニメに慣れた目には...

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『ベティ・ブープ:ベティの笑へ笑へ』現実への哄笑

監督 デイブ・フライシャー アメリカ映画 1934年 ( 原題『BETTY BOOP HA! HA! HA!』) 『ベティ・ブープ』シリーズの一本で7分程の小品。同年の日本映画『隣の八重ちゃん』に登場人物がこの映画を見る場面が出てくる。また、筒井康隆はこの映画に触発されて『虚航船団』を書いたそうだ。 実写とアニメが合成され、それぞれが表す現実の世界と虚構の世界を登場人物たちが何度も越境し、最後には虚構が現実を侵食してしまう。 ...

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『君の名は。』日本の美意識が反映された清新なアニメ映画

監督/脚本:新海誠 2016年 心の琴線に触れる映画だ。完成度は低く、作品の綻びは目に見えて大きいのに感情を揺り動かされる。 広大な空を描き続ける描写が人の存在をちっぽけにし、緻密に描かれた作品世界は想起された過去のように美しい。その中で偶然と奇跡によって紡がれる人の物語は甘く、感傷的で、憧憬を掻き立てる。 映画は空の絵から始まる。冒頭、彗星を追う視点が空を描き、その下にある地表を写す。ここからではもち...

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『天使のたまご』全ての要素が表現を模索している

監督 押井守 1985年 この映画に一般的な意味で言う娯楽性は皆無だ。そして答のない映画でもある。問のように見える要素に満ちてはいるが答はない。この映画の表現が求めているのは意味作用であり、確定した意味ではない。それが成功しているかどうかは観客次第かもしれないが、一般的な娯楽映画にない面白さを備えた映画であるのは間違いない。 ほとんどすべてのカットが物語の説明に堕すことなく何らかの表現を模索している。...

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『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』認識論的魅力に満ちた傑作アニメーション映画

監督 押井 守 1984年 不思議な小路で道に迷うしのぶ。 回り込む背景も含め画面全体が手書きアニメーションで構成され ている。物語への貢献より描写の美しさが優った場面 大衆的な娯楽映画から少しはみ出してみせたアニメ映画。エンターテイメントの枠を内側から押し広げたと言ってもいいかもしれない。いずれにせよエンターテイメントと作家性のバランスがとてもいい。マニアックな作品の多い押井守監督作としては異例なほど...

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ぱこぺら

Author:ぱこぺら
批評なので基本的にネタバレです。できるだけ下記の方針で書きます

・作品外の周辺情報を考慮せず作品内の表現に基づいて評価する
・歴史的な読み、評価から離れて現在の視点から論じる

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