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『トゥルーマン・ショー』 世界は舞台、人は役者

監督 ピーター・ウィアー 1998年 アメリカ映画 閉じた虚構の世界に生きる男が自由と他者を求めて現実の世界を目指す姿を描いた映画だ。その物語自体とても面白い。ピーター・ウィアーの持ち味である叙情性や湿度の高い映像の美しさもそれをより高めている。そこにさらに他者の人生を娯楽の手段とする人々などブラックユーモアとしての側面、虚構の世界やその現実との関係を描いたメタ・フィクション的な性質もある。それぞれの...

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『トータル・リコール』 趣味の悪さと知的な面白さ

監督 ポール・バーホーベン 1990年 アメリカ映画 大がかりなSF映画。ちょっと悪趣味なところがあるが、そこさえ気にならなければよくできた面白い娯楽作品だ。原作者は『ブレードランナー』や『マイノリティ・リポート』と同じフィリップ・K・ディックで、この3本の中では現実と虚構を等価にしてしまうような彼の持ち味が一番ストレートに再現されている。原作にあった詩情やユーモアは消えて、かなり直接的、どぎついと言って...

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『マイノリティ・リポート』 多様な要素の折衷

監督 スティーブン・スピルバーグ 2002年 アメリカ映画 彩度を落としコントラストを強めた映像が印象的。プリコグの見るビジョン、雑誌や壁面、窓の反射など至る所に映し出される映像、過去の立体メモリー、スクリーンに映る映画…そしてそれらを見る目、眼球など、様々な見られるものと見るものが頻出するのも興味深い。ただ、それらは映画の内容との意味的な連関はあまりない。 この映画の見どころはSF的な世界でのアクション...

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『ブレードランナー』 諸要素から構成された世界観の魅力

監督 リドリー・スコット 1982年 アメリカ映画 発展した未来都市に人類の衰退を重ね合わせた世界観、その魅力がこの映画では決定的だ。世界の黄昏のような時代、退廃した都市、現実に埋没した平凡な人々。全ての要素に先がなく、滅びゆくものに特有の美を備えている。その暗く陰鬱な未来イメージは時間の流れを取り込み、観客の今を感じさせる点で数あるSF映画の中でも傑出している。 主人公の設定も控えめで、決してその世界...

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ぱこぺら

Author:ぱこぺら
批評なので基本的にネタバレです。できるだけ下記の方針で書きます

・作品外の周辺情報を考慮せず作品内の表現に基づいて評価する
・歴史的な読み、評価から離れて現在の視点から論じる

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