FC2ブログ

記事一覧

HOME

『嫁ぐ日まで』技巧が支える親しみ易さ

監督/脚本:島津保次郎 出演:原節子・矢口陽子・杉村春子 1940年 平凡な日常を新鮮で魅力的なものに刷新してしまう島津の資質が十二分に発揮された一本。内容、表現ともに新しい試みが見られないのは少し寂しいが、そのかわりに、ホームグラウンドで羽を伸ばした、寛いだ楽しさがある。 内容的には当時の結婚や家族関係が主に描かれる。登場人物は皆、自分の感情や将来設計より家の存続とその中で果たすべき役割を優先して考え...

続きを読む

『わが青春に悔なし』 時間のコラージュと前後半の矛盾

監督:黒澤明 出演:原節子・藤田進 1946年 コラージュ的な編集が魅力的な映画だ。 家に訪ねてきた野毛が退出する際、彼が気になって仕方ない幸枝が見送るかどうかドアの前で逡巡する。その様子が10秒にも満たない間に4度もオーバーラップを重ねて描かれ、更にその後、一転して無表情に野毛を見送るショットが繋がれる。彼女の葛藤を端的に示して優れた心理描写となっているとともに、単純に表現としてとても魅力的だ。 幸枝が野...

続きを読む

『河内山宗俊』 現代においても新しい映画であり続けている

監督 山中貞雄 1936年 この映画は日本映画の歴史にとって価値があるというだけでなく、おそらく現代の一般的な観客にとっても面白く、色々な意味で驚かせてくれる映画だろう。新人女優の原節子も新鮮だし、斬新な編集、見事なアクションシーンもある。何よりキャラクターが魅力的だ。 山中貞雄の現存作品としては他2本より知名度が低いのはなぜだろう? 明解な悲劇や喜劇にカテゴライズできないせいだろうか? 脚本も描写も冒...

続きを読む

年代別

ジャンル別

プロフィール

ぱこぺら

Author:ぱこぺら
批評なので基本的にネタバレです。できるだけ下記の方針で書きます

・作品外の周辺情報を考慮せず作品内の表現に基づいて評価する
・歴史的な読み、評価から離れて現在の視点から論じる

リンク

撮影監督の映画批評

無意識の感情移入など専門的な視点から語られる映画評。個性的。

 

映画中毒者の映画の歴史

創成期の映画史と当時の作品の解説。貴重な情報が多数。


このブログをリンクに追加する