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『狂へる悪魔』描写には魅力もあるが…

監督:ジョン・S・ロバートソン 出演:ジョン・バリモア 原作:ロバート・ルイス・スティーヴンソン 1920年 アメリカ映画 スティーブンソンの『ジキル博士とハイド氏』の映画化作品。原作小説は1886年の出版で、発表当初から評判がよく、翌年にはアメリカで舞台化されている。映画は1908年以来、今日まで数え切れないほど作られ続けていて、ある英文学者によるとざっと70本はあるそうだ。その中で比較的評価の高いのがフレデリッ...

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『戦艦ポチョムキン』群衆シーンと「オデッサの階段」

監督 セルゲイ・エイゼンシュテイン 1925年 ソビエト映画 モンタージュ理論の実践とその成果によって映画史に確固とした地位を占める映画。エイゼンシュテインの編集はショットとショットの繋がりに個々のショットにはない新たな意味を生み出そうとするもので、リアリティを醸成するグリフィスの編集とは好対照となっている。いずれの手法も映画にとって画期的なもので、今日のほぼ全ての映画が編集の面で彼らの成果の上に建っ...

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『カリガリ博士』 世界を表現の対象とした映画

監督 ロベルト・ヴィーネ 1920年 ドイツ映画 この映画を見たことはなくとも『カリガリ博士』の名を聞いたことがないという人はいないだろう。『フランケンシュタイン』や『ジキル博士とハイド氏』は小説が原作だが、『カリガリ博士』はこの映画がオリジナルだ。ドイツ表現主義の代表的な作品で、現在に至るまで世界の映画に影響を与え続けている。日本においても衣笠貞之助の傑作『狂った一頁』はこの映画に触発されたものだ。...

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『狂った一頁』 衣笠貞之助の傑作前衛映画

監督:衣笠貞之助 脚本:川端康成 1926年 独創的な映画だ。無声映画であり、かつ、字幕がない。美術、撮影、照明、編集などにおいて様々な実験的な表現がなされており、通常の劇映画、商業映画にない魅力を持っている。説明的なところが全くない映画だが、決して難解ではない。普通に見ていると主人公は病院の使用人で、彼が常に執着している女が彼の妻で、結婚する女は彼らの娘だろうと事後的に解釈出来てくる。 「日本で生ま...

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『雄呂血』 視点と描写の乖離が美点となった映画

監督:二川 文太郎 脚本:寿々喜多呂九平 出演:阪東妻三郎 1925年 阪東妻三郎プロダクションの第一作目。後世の批評が語る通り、殺陣の当時における斬新さ、時流に合致しての大ヒット、それらによって時代劇を刷新したこと等が日本映画史上の意義だ。日本映画の発展に寄与したことは間違いないだろう。しかし、『雄呂血』には歴史的な価値に留まらない普遍的魅力がある。そのことについて語らなければ現代において改めてこの...

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ぱこぺら

Author:ぱこぺら
批評なので基本的にネタバレです。できるだけ下記の方針で書きます

・作品外の周辺情報を考慮せず作品内の表現に基づいて評価する
・歴史的な読み、評価から離れて現在の視点から論じる

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