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『アイズ ワイド シャット』 ある事柄についてのシンプルな映画

監督 スタンリー・キューブリック 1999年 イギリス・アメリカ映画 キューブリックの映画は難解であるという世評があるが、決してそんなことはない。表現は曖昧さを徹底的に排除していて常に明快だ。逆に明快さこそが彼の特徴であり、作品そのものは極めて単純にできている。『時計じかけのオレンジ』などは明快過ぎて露悪的なほどだし、『2001年宇宙の旅』のシンプルな表現を複雑に、また哲学的に解釈しようとするのもあくまで...

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『現金に体を張れ』 鮮明で截然とした表現

監督 スタンリー・キューブリック 1956年 アメリカ映画 50年代の犯罪映画でストーリーテリングに面白さがある。スタンリー・キューブリックの作品だが、『2001年宇宙の旅』と同じ監督とは思えないほど物語の比重が大きい。映像はコントラストがはっきりしている。被写体の輪郭が明確で、背景の暗い部分は真黒だ。編集においても物語に不要な描写は徹底的に刈り取られ、個々のカットは機能的で無駄がない。キビキビとしていて明...

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『2001年宇宙の旅』 知性と飛躍の映画

監督 スタンリー・キューブリック 1968年 イギリス・アメリカ映画 感情移入できないと辛いという人には悪夢のような映画だ。冒頭から20分間、猿しか出てこない。1匹偉大な個体がいるのでそれに感情移入するのがいいかもしれない。ただ見分けるのがちょっと難しい。 この映画、特にこのシークエンスは登場人物らしい登場人物が存在しないことで、描写のリアリティが映画の最も重要な基礎を成しているということを改めて教えてく...

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『時計じかけのオレンジ』 観客を挑発しているのではない

監督 スタンリー・キューブリック 1971年 アメリカ映画 単純明快なストーリー、倫理観を無視した表現、無神論的な人物描写などがこの映画の特徴だ。いや、過剰な色彩や社会と人間に対する風刺を先に挙げるべきだろうか? ストーリーの特徴も単純明快さより皮肉な展開を言うべきか? ともかく様々な点において特徴的で、色んな意味で際立つ映画だ。見所は沢山ある。 ストーリーの骨格は4コマ漫画にもできそうなほど単純だ。凶...

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ぱこぺら

Author:ぱこぺら
批評なので基本的にネタバレです。できるだけ下記の方針で書きます

・作品外の周辺情報を考慮せず作品内の表現に基づいて評価する
・歴史的な読み、評価から離れて現在の視点から論じる

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