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『河内山宗俊』 現代においても新しい映画であり続けている

監督 山中貞雄 1936年 この映画は日本映画の歴史にとって価値があるというだけでなく、おそらく現代の一般的な観客にとっても面白く、色々な意味で驚かせてくれる映画だろう。新人女優の原節子も新鮮だし、斬新な編集、見事なアクションシーンもある。何よりキャラクターが魅力的だ。 山中貞雄の現存作品としては他2本より知名度が低いのはなぜだろう? 明解な悲劇や喜劇にカテゴライズできないせいだろうか? 脚本も描写も冒...

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『人情紙風船』 高い完成度の裏側にある山中の未完成さ

監督 山中貞雄 1937年 江戸時代、江戸の町を舞台に当時の社会や経済などの制約下に人間が描かれる。その世界観は基本的に『丹下左膳余話 百万両の壺』と同じだ。違うのは『人情紙風船』が悲劇を志向している…というよりは意図的な喜劇を目指していないことだ。 『百万両の壺』では逆説的なカット繋ぎやあからさまな偶然によって妻が源三郎を見つけたりと喜劇的な部分の多くが作為的だった。妻を幸せな気持ちにさせる源三郎と左...

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『丹下左膳余話 百萬両の壺』 才気煥発な現代的コメディ

監督:山中貞雄 出演:大河内伝次郎 1935年 古い映画が時々、現代の映画より現代的だったり、ずっと出来もよかったりすることがあるが、これもそんな1本だ。現代の作り手は過去の文化遺産から出発できるのだから、理屈の上ではそんなことはありそうにないように思えるが、それがあるのが芸術という分野の面白いところだ。 喜劇であり軽い作品だが、軽薄だったり浅はかであったりはしない。この映画では現実と同じように人の死や...

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ぱこぺら

Author:ぱこぺら
批評なので基本的にネタバレです。できるだけ下記の方針で書きます

・作品外の周辺情報を考慮せず作品内の表現に基づいて評価する
・歴史的な読み、評価から離れて現在の視点から論じる

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