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『ゴッドファーザー』 巧緻を極めた表現と卓越した着想

監督 フランシス・フォード・コッポラ 1972年 アメリカ映画 我々人間の営んでいる社会生活からその生存競争としての本質を抽出したような内容、設定・物語・描写に通底するリアリズム、多彩な対照描写などがこの映画の魅力だ。また、表現面では個々の構成要素がそれぞれ堅実で優れていて、ほとんど欠点らしい欠点がない。そして、この映画はそれらの優れた特徴を観客に意識させない。斬新さや突出した技巧で観客を驚嘆させるこ...

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『Virginia/ヴァージニア』 コッポラの極私的映画

監督 フランシス・フォード・コッポラ 2011年 アメリカ映画 かなり出来の悪い映画と言ってしまっていいだろう。映画が始まるとすぐにナレーションが舞台となる町の様子を説明してくれるのだが、「明らかに悪霊が住みついているのだ」と断定的に語る主観丸出しのナレーションはどこの誰かも分からないし、これ以降出て来ることもない。設定は現代のようだが、描かれる町や住人は ’60 〜 ’70年代ごろのアメリカ映画のようだ。その...

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『コッポラの胡蝶の夢』 構成要素全ての混沌が魅力

監督 フランシス・フォード・コッポラ 2007年 アメリカ・ドイツ・イタリア・フランス・ルーマニア映画 日本語タイトルのセンスが悪いのは残念だが、内容は実に個性的で面白い。この映画の魅力は「格調高い」「深遠な」「重厚な」などといった種類のものではない。節操がない程の多様さと非現実のリアリティとでもいったものだ。様々な異なる顔を持った映画で、見る人によってその印象はまるで違ってくる。SF以前の幻想文学的な...

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『地獄の黙示録』 濃密な現実感、充実した意味作用

監督 フランシス・フォード・コッポラ 1979年 アメリカ映画 偉大な失敗作という言葉がこれほどしっくりくる映画もない。構成に失敗しているのは誰の目にも明らかで、濃密に醸成されてきた意味が肝心のクライマックスで拡散していく。しかしそれでも観客を魅了するという意味ではこの映画は決して失敗ではない。作品の完成度と魅力は正比例しないという見本のような映画だ。 人物、状況、映像、音響、その全てが混沌を示す戦闘...

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ぱこぺら

Author:ぱこぺら
批評なので基本的にネタバレです。できるだけ下記の方針で書きます

・作品外の周辺情報を考慮せず作品内の表現に基づいて評価する
・歴史的な読み、評価から離れて現在の視点から論じる

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