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『斬、』人間と世界の不調和

監督 塚本晋也 2018年 全体の状況より個々の被写体の細部に執着する視点に塚本晋也らしい魅力がある。熱せられた橙色の鉄、刀とその擬態音、首を握る手、竹とんぼやてんとう虫など。揺れるカメラが生み出す臨場感、塚本の演じる澤村のキャラクターなども魅力的だし、物語は独創的だ。 ただ、この映画は江戸時代の末期を描きつつ、そこに第二次世界大戦後の価値観を持ち込んでしまう。池松壮亮演じる主人公、都筑のキャラクター...

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『バレット・バレエ』特異な青春映画

監督:塚本晋也 出演:真野きりな・中村達也 2000年 編集によって物語と映像と音を融合させた強靭な表現、それが喚起する名指すことのできない情念。塚本晋也の魅力はここでも健在だ。 拳銃自殺した恋人、銃を求めて彷徨う夜の街、銃を売ってくれるらしいヤクザ、手製の拳銃を作るために赴く町工場……全ての描写が主人公ゴウダの生々しい情念を乗せて拳銃に凝集していく。 しかし、この映画はその情念を爆発させることがない。激...

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『鉄男』 塚本晋也の特異な個性

監督:塚本晋也 音楽:石川忠 1989年 この映画の内容はエログロナンセンスと形容できるものだが、それだけでは言い足りない。狂気と金属と走ることで埋め尽くされた描写、極端に短く目まぐるしいカット割り、金属音のような特殊な音響効果と背景音楽、異様で個性的な表現が横溢して観客を圧倒する。異常なほど迫力のある映画だ。何を物語り、何を描いているのかも理解できないのに観客は見ることをやめられない。いや、上品で良識...

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ぱこぺら

Author:ぱこぺら
批評なので基本的にネタバレです。できるだけ下記の方針で書きます

・作品外の周辺情報を考慮せず作品内の表現に基づいて評価する
・歴史的な読み、評価から離れて現在の視点から論じる

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無意識の感情移入など専門的な視点から語られる映画評。個性的。

 

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