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『スター・ウォーズ (Ⅳ:新たなる希望)』 おとぎ話の再生

監督 ジョージ・ルーカス 1977年 アメリカ映画 有名な映画だがシリーズでジャンルのようなものを形成していて、ちょっとした閉鎖性を感じさせるとともに、映画としての正当な評価を阻んでいるような雰囲気も漂っている。しかし、SFという分野を代表する1本であり、独特の魅力がある。 この映画の面白さはアイデアそのものと細部の意匠にあって、物語や演出はそれが狙いであったとしても平凡なのも確かだ。この作品を契機に大量...

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『妻よ薔薇のやうに』 成瀬巳喜男 戦前の代表作

監督 成瀬巳喜男 1935年 成瀬の戦前の代表作で1935年のキネマ旬報ベストテン1位。 当時の現代劇。物語の本筋はちょっと悲しい話でもあるが、君子のキャラクターをはじめ楽しい要素も多い。登場人物は皆、理性的に振る舞い、描写は心理に深入りしない。カットはリズミカルで、あくまで軽く、深刻にならずに楽しめる。 現代の観客が見ると1935年の同時代的描写が最初に気づくこの映画の魅力だ。当時の都会や農村の様子が見られる...

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『人情紙風船』 高い完成度の裏側にある山中の未完成さ

監督 山中貞雄 1937年 江戸時代、江戸の町を舞台に当時の社会や経済などの制約下に人間が描かれる。その世界観は基本的に『丹下左膳余話 百万両の壺』と同じだ。違うのは『人情紙風船』が悲劇を志向している…というよりは意図的な喜劇を目指していないことだ。 『百万両の壺』では逆説的なカット繋ぎやあからさまな偶然によって妻が源三郎を見つけたりと喜劇的な部分の多くが作為的だった。妻を幸せな気持ちにさせる源三郎と左...

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『丹下左膳余話 百萬両の壺』 才気煥発な現代的コメディ

監督:山中貞雄 出演:大河内伝次郎 1935年 古い映画が時々、現代の映画より現代的だったり、ずっと出来もよかったりすることがあるが、これもそんな1本だ。現代の作り手は過去の文化遺産から出発できるのだから、理屈の上ではそんなことはありそうにないように思えるが、それがあるのが芸術という分野の面白いところだ。 喜劇であり軽い作品だが、軽薄だったり浅はかであったりはしない。この映画では現実と同じように人の死や...

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ぱこぺら

Author:ぱこぺら
批評なので基本的にネタバレです。できるだけ下記の方針で書きます

・作品外の周辺情報を考慮せず作品内の表現に基づいて評価する
・歴史的な読み、評価から離れて現在の視点から論じる

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