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『メアリー女王の処刑』 映画の始まり

監督 アルフレッド・クラーク 1895年 アメリカ映画 (原題『The Execution of Mary, Queen of Scots』) キネトスコープで公開された作品。複数の人間が暗闇の中で同時に一つのスクリーンを見る現在の映画とは異なり、個々の人間が箱の中を覗き見る形式だ。媒体の違いによって現在の映画視聴とは体験の質が異なっていただろう。より私秘的で、他者との感動の共有が乏しいものであったことからキネマスコープはシネマトグラフに...

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『カリガリ博士』 世界を表現の対象とした映画

監督 ロベルト・ヴィーネ 1920年 ドイツ映画 この映画を見たことはなくとも『カリガリ博士』の名を聞いたことがないという人はいないだろう。『フランケンシュタイン』や『ジキル博士とハイド氏』は小説が原作だが、『カリガリ博士』はこの映画がオリジナルだ。ドイツ表現主義の代表的な作品で、現在に至るまで世界の映画に影響を与え続けている。日本においても衣笠貞之助の傑作『狂った一頁』はこの映画に触発されたものだ。...

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『ヴァンパイア』(カール・ドライヤー) 映像の面白さと古びた物語

監督 カール・テオドア・ドライヤー 1932年 フランス・ドイツ映画 (別題:『吸血鬼』) 動き回っていた影が本来の位置に戻り 実体に添って立ち上がる。 最初期の吸血鬼映画の一つ。自律的に動き回る影の表現、死者の目から見た風景、二重露光で分裂する人物など、視覚的な面白さの優った映画だ。 カール・ドライヤーは前作『裁かるるジャンヌ』の芸術的な成功にも関わらず、ここでは全く異なるアプローチ、技法を用いてい...

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『狼の血族』 性的暗喩と不条理に満ちたおとぎ話

監督 ニール・ジョーダン 1984年 イギリス映画 イメージ、世界観、物語、いずれもが独創的だ。本編の内容を夢として描き出し、その中に奇妙で美しいイメージ、現実とは異なる因果律に支配された不思議な世界とそこで展開する不条理な物語を見せてくれる。  夢の世界におけるロザリーン 冒頭、部屋に閉じこもり眠っている少女。同一カット内で照明が急速に昼を夜に変え、不自然に風が舞う。カメラは部屋に飾られた水兵や熊の...

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『ピクニックatハンギング・ロック』ピーター・ウィアー豪州時代の傑作

監督 ピーター・ウィアー 1975年 オーストラリア映画花を観察するミランダ。ソフトフォーカス、逆光、ピントがずれることで淡く映る草花、被写体としての日傘、白い服を着た少女、虫眼鏡で花を見るシチュエーション、あらゆる要素が美を志向している。 全編に漂う甘美で、官能的で、そして不思議な雰囲気こそが『ピクニックatハンギング・ロック』の最大の魅力だ。 靴下を脱ぐ少女の足、呼びかけを無視して裸足で歩き去ってい...

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ぱこぺら

Author:ぱこぺら
批評なので基本的にネタバレです。できるだけ下記の方針で書きます

・作品外の周辺情報を考慮せず作品内の表現に基づいて評価する
・歴史的な読み、評価から離れて現在の視点から論じる

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