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『夜ごとの夢』 栗島すみ子の演技と成瀬巳喜男の演出

監督/原作:成瀬巳喜男 脚本:池田忠雄 出演:栗島すみ子 1933年 ヒロインの個性的なキャラクターとそれを表現した栗島すみ子の演技、そして成瀬巳喜男の技巧的で力強い演出がこの映画の魅力だ。特にその自己主張の激しい演出は当時の観客の記憶に否応無く成瀬の名を刻みつけたに違いない。若さと意欲を感じさせ、多少の稚拙さはあっても、円熟期の慣れに伴う退廃は全くない。この時期が成瀬の最初のピークだろう。当時のキネマ旬...

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『秀子の車掌さん』「爽かなソーダ水みたいな作品」

監督:成瀬巳喜男 出演:高峰秀子 1941年 当時のアイドル映画と言っていいだろう。成瀬巳喜男は仕事を選ばない人だったらしい。ただ普通のアイドル映画とは違う。主演は17歳にしてすでに57本の出演作がある後の大女優、高峰秀子だ。現在から遡って見ると成瀬・高峰の初コンビとして却って注目してしまう。しかし映画はほとんど内容らしい内容もなく、高峰の魅力に依存するわけでもない。非常に淡白な作品だ。 田舎の路線バスの車...

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『ゴッドファーザー』 巧緻を極めた表現と卓越した着想

監督 フランシス・フォード・コッポラ 1972年 アメリカ映画 我々人間の営んでいる社会生活からその生存競争としての本質を抽出したような内容、設定・物語・描写に通底するリアリズム、多彩な対照描写などがこの映画の魅力だ。また、表現面では個々の構成要素がそれぞれ堅実で優れていて、ほとんど欠点らしい欠点がない。そして、この映画はそれらの優れた特徴を観客に意識させない。斬新さや突出した技巧で観客を驚嘆させるこ...

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ぱこぺら

Author:ぱこぺら
批評なので基本的にネタバレです。できるだけ下記の方針で書きます

・作品外の周辺情報を考慮せず作品内の表現に基づいて評価する
・歴史的な読み、評価から離れて現在の視点から論じる

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